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第65回展 作品「遊草羅」
「いのちの断片」切り取る
水野唯男氏の絵は、きらびやかなモダンアートのなかにあって笙の音とともに神話を聞くような静けさと瞑想の趣がある。美術文化協会は、内なる「いのちの声」に耳を傾けてきた超現実主義の歴史ある組織だ。そのなかにあって水野氏は、ひたすら真摯に自分の心に向きあい苦闘してきた画家である。
今回の作品は、「庭」シリーズの1点でいのちの断片を切り取りコラージュ的な手法でレイアウトしたものだ。作者自身はシュールレアリスムの本流から外れてしまったと言っている。作品の雰囲気はともかく内容的には立派に超現実主義である。
コラージュの目的は、現実のイメージを無作為に組み合わせることによって見えないはずの無意識の姿を垣間見ることにある。手法の本来の意味を徹底し、さらに大きく自己変革を遂げられるよう期待する。
(評:元浜松短期大学学長 富田浩司)
(静岡新聞掲載・第65回美術文化浜松展から)
略 歴
1947年 静岡県生まれ
1966年 浜松北高校卒業
1969年 東京造形大学絵画専攻入学
1971年 MO4展(4人展)銀座橡画廊
1973年 卒業制作展 大学内アトリエ
1979年~ 美術文化展出品
1980年 同展新人賞受賞
1982年頃 前田常作氏に師事する
1985年 美術文化展奨励賞受賞
1986年 同展努力賞受賞
1987年 同展美術文化賞受賞
第7回安田火災美術財団奨励賞展出品
第19回現代美術選抜展出品(文化庁)
美術文化協会会員推挙
1992年 個展 ギャラリーイズム(浜松市鍛治町)
2009年 作品「遊草羅」買い上げ
○ 第81回画集作品
○ 第80回画集作品
○ 第79回出品作品
○ 第77回出品作品
○ 第76回出品作品
○ 第75回出品作品
○ 第74回出品作品
○ 第73回出品作品
○ 第72回出品作品
○ 第71回出品作品
○ 第70回出品作品
○ 第69回出品作品
○ 第68回出品作品
○ 第67回出品作品
○ 第66回出品作品