[美術文化協会 TOP] >> [会員作品紹介]
「何の為に絵を描くのか」という問いに、私は「何の為に生きているのか」という問いと同質のものと思っています。
また「絵を描く行為」とは自分では人間の生理的な「排泄行為」と同じであり、自分の作品はその「排泄物」と思うこともしばしばです。ですから「こんな嫌らしい絵を他人に見せて・・・」と時には罪悪感が付きまとうこともあります。
50年前に小学校6年生の「将来の自分」という文集のテーマに対し、「自分は絵描きになって、病気で苦しんでいる人々に喜ばれる絵を描き、病院に飾ってあげたい」と書いていましたが、今はそんな夢のある絵には程遠く、ややもすると暗い、重い絵ばかりです。いつも現在の社会に対する何かしらの怒りが心のどこかで燃えていて、筆を持つと自然にそれが形となって表現されてしまうのです。
かけがえのないこの地球、そしてかけがえのない人間。いつもどこかで争いの無い日は一日もなく、「平和」は永遠のテーマであり続けるのでしょうか。
唯、自分の意識にかかわらず、社会が世界がどのように変化しようとも「時」は刻々と進んでいます。この果てしなき宇宙の霧の一滴にもならない自分の人生。今、現在生きなくては、今、現在描かなくては、時間はないのです。生きに生きて、其の「生」に目覚め、行くべく其の「所」を得なければ「美」は掴めないのでしょう。
自分が自分でありうる唯一のリアリティーは「自分自身をとりまく状況」であり、その空間の中の「真の内なる自己の発掘」を求めて描き続けられたらと思います。
○ 第82回画集作品
○ 第81回画集作品
○ 第80回画集作品
○ 第79回出品作品
○ 第78回出品作品
○ 第77回出品作品
○ 第76回出品作品
○ 第75回出品作品
○ 第74回出品作品
○ 第73回出品作品
○ 第72回出品作品
○ 第71回出品作品
○ 第70回出品作品
○ 第69回出品作品
○ 第68回出品作品
○ 第67回出品作品
○ 第66回出品作品