(スペース)
作品を拡大表示するには、スクリプトを有効にして下さい。(ポイントして、クリックします。)
(スペース)

会員[デザイン]:島木 美智子 _ SHIMAKI Michiko

(スペース)
(スペース)

コメント/プロフィール

現代に創造された美神の微笑み

ここに並ぶ作品について印象を問われれば、明るく清らかな美しい作品という以外に言葉を見出すことができないのは私だけではないだろう。作品はあくまでも美しい。鑑賞する側の解釈を尻目に独自の美しい光彩を放つ。

島木美智子の作品には作家特有の押し付けがましさや作品の中に引きずり込もうとする意図、いわゆる作家臭さは感じられず、また作品を媒体として何かを訴えようとするものではなく、さらに強烈な作家の意思を押し通そうとするものではないから極めて心地よく鑑賞できるが、高邁な思想や知識或いは時代考証を通して作家やその作品を論じることを常としている評者は如何に評すだろうか。私は悩み抜いて頭を抱える彼らの姿を想像してしまうのだが。

但し、たったひとつ彼女の作品に見える作家としての意思(指向性)を敢えて言おうとすれば、それは作者の美を楽しもうとする純粋な心根である。彼女自身が楽しむことを目的として製作しており、特に鑑賞する側に対する思惑が見られないから、作品からはより嫉ましいほどの美しさが感じられる。

天上の美神が微笑むことを止めてしまったこの時代に、彼女の作品が偏に美しい光彩を放つのは天上の美神の微笑みを彷彿させるからではない。彼女の作品そのものが独自の美を湛えて我々に微笑んでいるのである。

彼女はいつも今現在に焦点を合わせており、決して過去の美神の影を追いかけたりはしない。だから作品は製作時の作者の魂の揺らめきであり、我々は製作後の作品から彼女の魂の軌跡を感じ取るわけだが、不思議なことにその揺らめきは現代という時代に創造された美神の微笑みにも思える。(文:くれはるお)

(2008年12月まで 屋根裏画廊 に掲載)


(スペース)